「どうしてそんなに、
子供時代の話を聞くんですか?」
これは、3ヶ月伴走の中で、
ほぼ必ず聞かれる質問です。
夫婦関係の悩み、子育ての悩み、
人間関係、不安、自信のなさ…。
「今の悩み」を相談しに来てくださっているのに、
なぜ私は、子どもの頃の話まで、じっくり聞くのか。
それには、はっきりした理由があります。
悩みは、捉え方で苦しさの大きさが決まる
いま目の前で起きている悩みは、
実は「出来事そのもの」よりも、
その出来事をあなたがどう捉え、
それに対して心がどう反応しているか
によって、苦しさの大きさが決まっています。
だから、同じ状況に置かれても、
ほとんど気にしない人もいれば、
深く傷ついてしまう人もいます。
腹が立って怒りで震える人もいれば、
すぐに流せて忘れてしまう人もいます。
この違いは、性格の問題ではありません。
反応の正体は、子どもの頃の記憶
あなたの捉え方や反応の仕方は、
ほとんどが子供の頃からの経験の積み重ねで
形づくられています。
誰かの言葉に過剰に傷ついたり、
些細なことで強い不安を感じるとき、
その奥にはたいてい、
「見捨てられるのが怖い」
「自分には価値がない」
「自分は失敗ばかりする人間だ」
「調子に乗ると怒られる」
など、こうした感情が静かに隠れています。
それらはすべて、
子供の頃の記憶や体験と結びついたまま、
潜在意識の中に残っている感情です。
だから私たちは、
「いま起きている出来事」に反応しているつもりでも、
実際には、その出来事に「過去の感情」が結びつき、
その反応によって、生きているのです。
そしてそれこそが、
同じ出来事でも、人によって
感じ方がまったく違う理由なのです。
「書き換えましょう」では、変われない理由
先日、私自身が参加している
潜在意識の先生のZoom会で、
こんな場面がありました。
ある方の発言に対して、先生が、
「自分に価値を感じていない状態です。
内側を書き換えなければいけません」
とおっしゃっていました。
そして、
「自分には価値があると
思っていいんですよ!」
と。
それを聞きながら、私はこう思いました。
それって、子どもの頃の体験の中で
すでに出来上がっているものだから、
そこに立ち戻ることもせずに、
ただ「今の自分」に向かって、
「あなたには価値があるよ」
という言葉をかけるということが、
正直、とても表面的なものに感じました。
ことわざで言えば、焼け石に水。
根っこに何があるのかを見ないまま、
上から言葉をかぶせているだけ。
そしてきっと、本人も本音では
「どうやって書き換えればいいの?」
と、分からないままなのではないでしょうか。
なぜ私は「子どもの頃の話」を聞くのか
私は、
表面的な言葉での書き換えではなく、
「なぜ、その反応になるのか」
その根っこを一緒に見つけていきます。
そのためには、
子どもの頃からの人生の話を聞く以外に、
方法がないと思っています。
・どんな家庭で育ったのか
・親との関係はどうだったか
・親からどんな言葉をかけられたか
・どんな時に我慢してきたか
・どんな時に傷ついたか
その記憶を辿ると、
「なぜ自分はこう感じるのか」
「なぜこの言葉に反応するのか」
が、必ず見えてきます。
根っこに気づくと、自然に感情を手放す
だから私は、
表面的な対処(言い方やテクニック)
だけで終わらせず、
「なぜその反応になるのか」を、
記憶の中から一緒に見つけることを、
何より大切にしています。
ここが分かると、
無理に変わろうとしなくても、
怒りや苦しみの感情を抑え込まなくても、
自然に、
今まで反応していたものに、
感情が乱されなくなります。
「変えよう」としなくても、
「思い出して、そして癒す」だけで、
人はそれを手放し、勝手に変わっていくのです。

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